|
>>作品説明
>>プロジェクト後の感想
私は初めて、他人と作品を作るという作業をしました。一度味わってみるとわかると思いますが、個人での作品作りとは、まったくの別物でした。「人と関わる」ということを、こんなに考えさせられた時間は、今までなかったと思います。苦労しましたが最後にできあがった物を喜んでもらえた時、やってよかったと思いました。10代の最後にまったく新しい世界と出会えた夏を過ごせました。(木本愛)
まさか自分がツアーに参加するとは夢にも思っていなかったので、今から考えると不思議な気持ちです。本当に貴重な体験をさせてもらったと思っています。自分達の作ったものに対し、入居者の方々がなにかしら感じて反応してくれた時、自分達のやったことがどんな形であれ人の心に触れたんだと、言葉にはできない気持ちでした。私は人と関わることが苦手で、ずっと避けてきたように思います。でもこの夏の体験を通して、やはり人と関わること以上に大切なことなんてないと強く感じました。人と関わることは苦痛でもあり、喜びでもあり、それを感じることが生きているということなんだと思いました。同時にアートって本来創る人と観る人が一緒につくるものというか、創る側、観る側がいて初めて存在するものなんだなと思いました。当たり前と言えば当たり前のことですが、美大というある意味閉じられた場所で製作しているとついついその大切なことを忘れてしまい、自分はなんのために絵を描いているのかわからなくなっていました。(中村文香)
3泊4日という短い間でしたが、とても濃い4日間でした。
お年寄りの方と一緒に行った作業は、風車の組み立てと、それに色を塗ってもらうことでした。出来上がりと見てみると、みなさん本当にそれぞれで、その人が好きな感じがよく出ていました。モノ作りがお好きな方は、どんどんおしゃれに仕上げていて、こちらが良い刺激を受けました。
また作業をしながら、昔の話や、広島の原爆の話しなど、貴重なお話を聞かせていただけました。何で、このプロジェクトをやるのかという意見もあり、改めて、私たちがしている美術の意味を考えさせられることもあり、自分自身を問い直す機会ともなりました。
風車の設置作業は今でも思い出すと、大変だったと思います。みんなで考え、工夫をしてなんとか設置でき、次の日みると、満足感と気持ち良さがありました。おばあさんが風車を見ながら、「本当にすばらいしいですね。」と言ってくださった時、このプロジェクトをやって本当に良かったなと思いました。初めのねらいとしていた、お年寄りの方が少しでも外に出るきっかけとなれば…。というのが達成出来たかなと思いました。
モノ作りを通して、様々な方と関わり、美術の一面をみることができ、また色々なお話を聞いて、良い刺激を受けました。(橋北 美賀子)
アートは自分が思っているより、つながりが薄い。到着後、真っ先に突きつけられた事実だった。芸術や娯楽といったものと縁遠い時代を生きた人達とアート。学校では出会うことのない難題である。活動の初日、正直挫折感でいっぱいになっていた。これでやっていけるのか?不安は山のように高く、大きかった。
しかしながら、思いのほか積極的に参加してくれた人は多かったことにおどろいた。
自分ひとりでやれるようにしようとする人が居れば、私には無理だといってまかせっきりにする人も居る。取り組む姿勢は人それぞれであった。そのなかでも競争心の強い人が多かった。
やったことのないことをやってもらうということは容易ではなかった。手本に使われている色や模様に、できるだけ似せようとする傾向はやはり強かった。作り方を教えることに手一杯になってしまったこともよくなかった。プロジェクトメンバーが自らの作品制作に力をいれるとまた違った反応が得られたかもしれない。
実際、本腰を入れて紙風鈴に絵を描いたら、とても興味を持ってくれた。後に部屋に飾るといって持ち帰ってくれたことが印象に残っている。アーティストとしての立場を前面に押し出すことも必要だったのかも知れない。
施設の構造から、世間から離れた山の上で、ひっそりと暮らしている。といった印象が強い。飾り気のない、無機質な空間である。
もうひとつ、この施設ではデイサービスと養護との間に差別感がある。今回のプロジェクトではこの溝を埋めることがひとつの大きな課題であった。その課題に、少しでも踏み込めたのなら、やり方に問題があったとしても成功したといえる。吹き抜けスペースに多くのお年寄りが下りていただけたことが何よりもうれしかった。これが定例の行事になってくれれば一番の理想である。
一つ大きな問題が、風車の強度である。ワイヤーがあまり永くは持たないのだ。
事後の様子を確かめたいという気持ちが今はつよい。もし壊れてしまったのなら、またあらたなプロジェクトで盛り立てていきたい。(加村翔)
|